保育料の支払い方法は何を選ぶ?
2025.04.11

保育料の支払い方法は何を選ぶ?
こんにちは!一時預かり・託児所開業サポートの油谷です。
今回は『保育料の支払い方法は何を選ぶ?』についてお答えしていきます。
私が運営している一時預かりはお迎えの度にに保育料の支払いが必要なことが一般的です。
お迎えにいらっしゃる保護者は9割がお母さま。
私もそうですが、特に女性は心理として、毎回お財布からお金がなくなることをよく思わない傾向にあります。
その点もふまえて支払い方法のお話をさせていただきます。
⚫︎振込による支払い
保護者が金融機関やネットバンキングを利用し、保育料を施設側の指定口座へ入金する方法です。
最大のメリットは、保育スタッフが現金を手にする必要がほぼなくなるため、集金時のトラブルや盗難リスクが格段に低減することです。とくに登園や降園の時間帯は慌ただしく、現金の受け渡しに細心の注意を払う余裕がない場合もあります。振込であれば、スタッフは入金確認の作業が中心となり、保育業務に集中できる時間が増えます。
一方で、デメリットとしては、保護者側の振込手数料負担や振込の手続きそのものが発生することが挙げられます。自動引き落としほどの利便性はなく、口座情報を間違えるミスや支払い忘れが起きる可能性もあります。
また、施設の経理担当は毎月複数の振込を確認し、金額や名義を照合しなければなりません。入金が確認できない場合は保護者に連絡を取るなど、事務的な負担がゼロではありません。振込先を統一していても、多数の入金があるとチェック作業に一定の時間と手間がかかります。
⚫︎現地による支払い
保護者が保育施設などに直接現金を持参して支払う方法です。
手軽なように見えますが、実際にはさまざまな作業が発生します。まず月極の場合、集金袋や封筒を準備・配布し、一定期間内に保護者から回収します。回収できない場合は再通知を行い、保育料を忘れずに持ってきてもらうよう呼びかける必要があるのです。
多額の現金を扱うことになるため、保管場所の安全確保や金額の確認作業などでスタッフに負担が生じる場合も。
現地集金で起こりやすいトラブルとしては、保護者同士の「払った・払っていない」の言い争いや、集金袋の紛失、足りない金額を入れてしまうミスなどが考えられます。
記録を厳重にとっていても、人の手でする以上は抜け漏れが発生するリスクを完全には排除できません。また、集金のタイミングが限られる場合、保育スタッフが子どもたちの対応に追われている中で現金を受け取らなければならず、保育業務に支障をきたす可能性もあります。
⚫︎給与天引き
保護者が施設を運営している企業の従業員である場合、その給与から保育料を自動的に差し引くことができます。
保育料の支払いを給与処理と連動させるため、保育スタッフや施設側が一件ずつ回収を確認する必要がほぼなくなります。
それにより、徴収漏れを防ぎやすくなる、保護者も振込や現金の準備などの手間から解放されるといったメリットがあります。
保育スタッフ自身にとっても、現金の扱いや振込の確認を行う必要がない分、精神的な負担は軽減されます。とくに、現地集金や振込で生じやすい「支払いが遅れがち」「入金名義が違う」などのトラブルがほとんど発生しません。
経理担当の立場から見ても、給与計算システムに組み込むことで比較的スムーズに処理でき、事務作業を効率化できるという利点があります。
一方、給与天引きを利用するためには、保護者と施設側が雇用関係で結ばれている必要があります。従業員以外の一般家庭のお子さまを受け入れている場合は、すべての保護者に対して給与天引きを適用できるわけではありません。
結果、給与天引きが使える保護者と、使えない保護者で集金方法を分ける必要が出てくることもあります。複数の徴収方法を同時に運用するとなると、管理が複雑になりやすく、スタッフ間で情報共有を徹底し支払いの確認漏れなどが生じるリスクへ対策を行う必要があります。
また、給与天引きを導入している場合でも、保育料の金額に変動があると、その調整に手間がかかる点に注意が必要です。たとえば月ごとに利用日数が異なる場合など、毎回正しい金額を給与から差し引いているかを確認しなければなりません。
誤って多く引き落としていたり、逆に少なくなっていたりすると、後から修正や返金対応が必要になるため、結局管理の手間が増えるなどのリスクにも注意しましょう。
私はこういった面倒なことを最小限にし、なおかつ保護者さまがお金の心配をし過ぎなくてもいい方法を編み出しました。
考えこめばあなたの保育施設にあった方法が見つかるかと思いますので、検討してみてくださいね。